初級講座第三回「黒の勝ち方(1)」

HOME > 連珠講座 > 初級講座第三回「黒の勝ち方(1)」

第3回はもっと具体的に黒の勝ち方について説明していきましょう。

四三を作る方法

前回にも述べたように、黒は四三を作るために三をどんどん引いていくことが必要です。ただし、最終的に四三にするには、やはり少々コツが必要です。代表的な勝ち方をこれから示しますので、馴染んでください。これは「慣れ」が物を言います。たくさんこういう形を打つことによって、自然と身につけていくのが望ましい学び方です。

【攻撃その1:トビ三からぐるぐる攻撃】

この名前は勝手に私がつけたものです。特に名前がついているわけではないので、分類するためにあえてイメージに近い名前をつけただけです。

この攻撃の代表例です。今、黒が7と引いて白が8に止めた局面です。ここからの黒の勝ち方を考えてみましょう。黒次に三ができる種は5、7の二連しかありません。では、この二連をどうやって三にすればいいでしょうか?

<失敗図>

黒9となにげなく真っ直ぐ三を打ってしまうのは、白10と止められて失敗です。次に三を作る事ができません。

<成功図>

黒9とトビ三で攻めるのが正解です。
こうすることによって、黒11、13とどんどん三がつながっていきます。連鎖反応のようで面白いですね。一路違うだけでこんなに結果が違ってきます。こうやってどんどん引いていけば、黒19と四三までたどり着くことができます。黒15は17の両ミセでもOKです。黒最初のトビ三からたすきがけに三をつないで四三を作るやり方は結構実戦で出てきますので、「ぐるぐる勝ち」の形はぜひ覚えてください。
今の形は白が強防を逃しています。その変化を少し見てもらいましょう。

<白の強防>

白12は上に止めて四を利かすのが強い防ぎです。この時も同じように黒13と引きますが、黒15で19の見せ手では、白17、15とノリ手で止められますので、黒15と引くしかありません。白16は黒の四三をかかとで止めた手ですが、落ち着いて黒19、21と引けば今度こそ防ぎはありません。

【攻撃その2:止め限定の三攻撃】

2つ目の攻撃方法は、相手の三を限定する攻撃方法です。

例を見てみましょう。

白10までの局面です。ここで黒は三の連続攻撃をしかけますが、その手順は?

黒11とここの三を先に引くのが正解となります。次に14で四三があるので、白は12から止めざるを得ません。通常は三に対しては2箇所止める場所があるのですが、この攻撃は止める手を一箇所に限定しています。そして、黒13と続けて引きたい場所に引く事ができます。この2手が加わる事により、黒15が打てますので、あとは17と打てば19で四三になります。簡単なようですが、慣れるまではなかなか見えない手でもあります。

<失敗図>

一方、先に斜めを引いてしまったのが失敗図です。
これを先に引いてしまうと、黒13の時に、白は14から止める事ができます。この14はトビ三になっており、黒の形勢は一気に厳しくなります。三を引く順番が大事という例ですね。

今日学んだ2つの攻撃は、いずれも三をどんどん引いていくコツのようなものです。とにかく三をなるべく続けて行くことが、勝つ近道ですので、三を引く前に良く考えて、石がつながるように打ってみましょう。

次の一手、練習問題

【第4問】
黒次の一手は?

【第5問】
黒次の一手は?

【第6問】
黒次の一手は?

前回の回答

【第1問】
Aが正解。

【第2問】
Bが正解。

【第3問】
Bが正解。Aでは黒勝ち。